受験勉強でさえ「覚える」ではなく「わかる」が大切

今日は、駿台予備学校の講師陣が講座を担当する、冬期「教育研究セミナー」の3回目。物理分野の講座が大阪学院大学で行われた。

JR京都線・岸辺駅に隣接した大阪学院大学のキャンパスは、通学という面に関していえば、この上なく便利! これまで3回の講座の中でも一番近く、休日に勉強をしに行く身としてはすごくありがたかった。

と、そんなことはどうでもいいのだが、今回の物理分野はふだん学校で授業を担当していない(専門が生物だもん、当たり前や・・・と言いたいところだが、いまの学校現場はそうなっていない。理科の先生なら、物理・化学・生物・地学の4分野のどれもが教えられて当然という扱いだ)こともあって、難しい部分に話が及ぶと、かなり怪しい?!

そこを、過去の記憶をたどりつつ懸命に講義について行くと、「おおっ!そうだったよな~」って、一気に視界が開ける。

なぜか・・・

その理由は、今日の講座の根底に流れる意識にある。

受講した牛尾健一先生の講座『入試問題から探る電磁気の教え方』は、先生の日頃の経験がベースになっている。

それは・・・

物理で伸び悩む生徒からよく相談を受ける中で、その都度、必ずと言ってよいほど「わかろうとしないで覚える」という習慣を、彼らの中に発見して驚く。

・・・ということ。

それを踏まえて、そんなとき、受験勉強でさえ「覚える」ではなく「わかる」が大切である
ことを痛感するが故に、本講座ではこれを気づかせてくれる入試問題を使い、「生徒が理解する授業」の例を示したい。特に、電磁気の理論を力学の観点から徹底して見直すことにより、様々な入試問題が如何にわかりやすく解きやすいものになるかを見ていただきたい。

・・・と、極めてaggressiveなアプローチで、特徴的な入試問題を解明していくものだった。

「公式さえ覚えていればできる」というのは妄想で、本来の順序は逆。そこで何が起きているか、つまり主役(=ポイント)は何かを見極めることが重要で、そういった「背後にあるもの」を捉えることができて初めて公式の意味があるわけで、公式はあくまで最後に覚えるものだ。

書いてしまえばそれまでだが、その真髄を6時間びっしりと見せられ続けると、公式の裏に隠された真実(というか、物理のおもしろさ)を、追求している牛尾先生の人柄と相まって、「もっと物理を勉強したい」「深く物理現象を知りたい・解明したい」と思わせるに十分なインパクトがあった。

勉強することは、楽しいことだ!

今日もそんな気分を深く味わった一日だった。


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