「自分」じゃなく「自分たち」でできるようになること

子どもたちが「自ら考えて行動し、結果を出す経験」・・・。昨日今日と中学2年生が行った「24時間合宿」は、まさにそのエッセンスがふんだんに詰まった、貴重な2日間だった。

もちろん毎日の学校生活においても、「自ら考えて行動」する場面は数多くある。しかし、日常ではそれが単発的なものに終わりがちで、なかなか積み上がっていかないのに対し、24時間合宿のような「非日常」になると、それが立て続けに起こり、身をもって変化を感じ取ることができる。

そして、何より「コンセプトから考えて、最後までやり遂げさせること」に主眼を置いているという意味でも、この24時間合宿は貴重だ。

買った荷物を誰が持つとか、最初はそんな小さな仕事でいい。もちろん「持ってくれよ〜」と頼んで断られることもあるかもしれない。成功するか失敗するかよりも、失敗から何を学べるか。そういうスタンスが大切なのだ。

自分で考えて行動し、やり切る経験を通じて、子どもたちは少しずつ、大きな仕事でも考えて行動し、結果を出せるようになっていく。そういう中で、だんだんと自律的な人間へと成長し、 大きな成果を上げられるようになっていく。

ただ、そういった「考え、行動する」ための素材、すなわち成長のハードルを用意するのは、我々教師の役目だ。集団の成長度に応じた「適切」なハードルは何か。それを見極め、手の届くところに置いていくところに、その真骨頂がある。

子どもたちに学んでほしいのは、「”自分”でできるのではなく、”自分たち”でできることが自立だ」ということ。

他とかかわりながら決めていくためには、他を思いやる気持ちが不可欠になってくるということを、子どもたちなりに繰り返し経験したであろう今回の24時間合宿・・・。

その真価が問われるのはこれからだ。


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