あらためて想う・・・命の尊さ

今日一日、ずっと頭から離れないこと・・・なんだか気分がスッキリしないのも、そこらあたりに原因がありそう。

昨日の法事で聞いた話なんだけど、隣町のJA職員が27歳の若さでこの世を去った。不慮の事故だった。子どもはまだ1歳半。奥さんの気持ちを察するに、受け止める言葉すら見つからない。

昼前、11時頃、高さ6メートルのスレート葺きの屋根に登って、屋根の点検調査をしていたところ、足を踏み入れた屋根の部分が割れて穴があき、倉庫内の床に転落したという。

別に知り合いというわけでもなく、ただ住んでいる近くで起こった事故に過ぎない。なのに、どうして心から離れないのか・・・

朝、「行ってきます」と出かけていった夫が、家のすぐ近くの仕事先でまさか帰らぬ人になるなんて。運命という言葉で片付けるには、まだ若い夫婦にとっては、つらすぎる現実だろう。

そんなことが近くで起こっていながら、自分はいつもと同じ生活を送り、やれ疲れただの、仕事がどうだなどと愚痴をこぼしている。

ちょうど、24歳の時、母親が白血病で逝った時、病院で味わった心のゆらぎと同じような気分が、今も心の中に渦巻いている。

母が逝った瞬間は、その場の空気が固まったかのように、時間が止まり、頭の中が空白になった。しばらくして、街行く人たちや周囲の風景が、いつもと何も変わっていないのに気づく。

自分の身の回りでは、こんなにも大きな出来事が起こっているのに、周囲は何も変わっちゃいない・・・。世の中ってこんなもんなんだ。母の存在、自分や家族の存在なんて、世の中全体から見れば、本当にちっぽけな、取るに足らないもんなんだ。

そんな思いに打ちひしがれ、なんだか気の抜けたような、それでいて「これでいいんだ」と思えるような、不思議な気分。どこでそれが昨日聞いた話とつながったのかわからないが、なぜか心の奥底にしこりのようにずっと残って、今もふっと脳裏をよぎる。

人の命は儚い

だからこそ尊い・・・

命の前にすると、どんな悩みや苦しみも小さなものに思えてしまう。苦楽をすべてを包み込み、強く逞しく輝き続ける命。ただ1つ、命に弱さがあるとすれば、それがいつ途絶えるかを誰にも教えないことだろう。


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