俯瞰する力

物事を高いところから、幅広く見ること。大局的な視野に立って、全体像をとらえること。「バード・アイ」という言葉で表現される全体把握力は、仕事をスムーズに進めていく上で、必要不可欠な要素だ。

しかし、こういった視点が人と人との付き合い(=人間関係)にも必要だということは、意外に認識されていないというか、すっ飛んでしまっている場合がけっこうある。

仕事では非常に客観的で、持ち前の分析力を駆使してプロジェクトを進めていく人が、いざ自分のこととなると、途端に自己中心的な考えに陥ってしまう。自分の言動を客観視することが、なぜかすっぽりと抜け落ちてしまうのだ。

気がつけば、自分の都合ですべてを進めてしまっていた。自分の短所というか、改善すべき点を指摘してくれているのに、素直に聞けない。

おいおい、もうちょっと「自分自身を俯瞰してくれよ」・・・そんなふうに感じる場面ってないだろうか?

当たり前かもしれないが、好き嫌いといった「感情」や損得勘定、利害関係などが前面に出てくればくるほど、自分を客観的に見ることができなくなり、結果的に相手を傷つけてしまう。

人間だもの、仕方ないじゃないか。素直で人間味があるじゃないか。

もちろん、そうだからこそココロが揺れ、気持ちが動き、感情が深まるのだが・・・その微妙な「さじ加減」(最近よく出てくる言葉だ)を間違えると、とんでもない誤解を招いたり、大きな感情のずれができてしまったりする。

そんなこと思っているわけないじゃない。どうして、そんなふうに受け取るの? 予想しなかった口調で、相手から反応が返ってきて、初めて気づく。なんか、おかしなこと言ったっけ?

周りを俯瞰する力も、もちろん大切だ。でも、自分自身を俯瞰する力だって、同じくらい大切なのだ。

みんな、よく考えようねっ!!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.