何をもって「平均」とか「標準」というのか

朝6時39分に起き、7時12分から朝食。午後7時9分から夕食をとり、午後11時16分に寝る・・・。

今日の朝日新聞「be」(土曜版)の記事『@データ』によると、これが日本人の平均的な生活サイクルらしい。総務省が、全国約8万世帯に住む10歳以上の人に時間の使い方を聞いた、の社会生活基本調査(06年)から浮かんだという。

どこまで、自分にこの数字が当てはまるのか・・・

今日、土曜日は休み? それとも仕事? こんな質問一つにしても、昔であれば、ほとんどが半ドンもしくは休みと答えただろうが、いまやそれさえバラバラ。本校(中学)も土曜講座があり、教師・生徒ともに、いつもと同じ時間に学校に来ているし、我が家でも大学生の子ども含めて、全員が仕事やアルバイトで「出勤」している。

サービス業にとっては、土日こそ仕事のピークで、「休み」という概念はない。むしろ「今日は忙しいぞ、頑張らなくっちゃ!」だ。

ラジオ局で仕事をしていた時は、さらにこれがズレていて、朝4時起床。5時までに局入りし、ディレクター兼ミキサーとして、7時からの生放送に備えて情報収集、原稿や音楽の準備、DJさんへの指示・・・などを経て、本番に突入。

番組中もミキサー卓に座りながら、ゲストさんとの打ち合わせやメール、FAXのチェック、電話の応対(小さなラジオ局では全て1人の仕事だ)など、ドタバタだ。3時間の朝ワイド番組が終了すると、取材や営業、地域イベントの打ち合わせなど、それこそお昼を食べる暇もないくらい、相手の都合に合わせた時間の使い方をし、夕方の生放送に向けて、再び朝同様の作業が待っている。

その間、CMの録音や自動放送システムや送信所のメンテナンスなどもあり、帰宅時間は12時を回ることもしばしば。今の生活から、もうあと3時間朝が早いというサイクルで、土日も関係なくほぼ365日それが続く。

ラジオ局は「無音」(電波が止まる)になることが許されないので、停電になっても、機器が故障しても、すぐにバックアップができるよう、その監視だけでもけっこうなストレスになる。まあ、これはコミュニティの小さなラジオ局の話で、大手では分業体制になっているので、ここまでひどくはない。でも、昼夜逆転という生活を送っている人はたくさんいる。

24時間、それこそ休む間なく動いているところはたくさんある。当然、そこで働いている人は、一般的なリズムからはほど遠い生活を送っている。「土日=休み」っていう通念から、地域の行事など全部そこに集中するが、行きたくても行けない、出たくても出られない人も山ほどいる・・・。都会だけでなく、いわゆる田舎だって、今やそれが当たり前の現状だ。

生活サイクル、暮らし、学歴、仕事観、子供を産む産まない、同居別居、ファッション、人生観、・・・。人それぞれの生き方に「平均」や「標準」って考え方が、果たして当てはまるのだろうか。自分のココロ(信念)に照らして、それが妥当であれば、それが正しいと思えれば、それで満足だと思えれば、それこそが自分にとっての「標準」だろう。

隣の芝生に目を奪われぬよう、自信を持って自己を貫き、迷わず、惑わされずに生きていきたい。

あと3日で50歳を迎えるに当たって、そんなことを強く思う。


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