ある高校の話・・・
保護者向けに、2年次からのクラス(コース)選択説明会が開かれた。
文系、理系、国公立、私大と、いわゆる一般的な”分類”をもとに、
授業カリキュラムに違いがつけられ、希望する内容の学習が効率よく行える・・・
「はいはい、ごもっとも。当然な話だよね~」
そんな中、”英語”に特化し、文系私大進学をめざすコースの説明のあと、
カリキュラム表を見てビックリ!
「え~っ! 数学と理科がひとつもないやん!」
1年で、必履修科目(高校卒業資格を得るために必ず履修すべき科目。
教科によってそれぞれ決められている)の授業を済ませているので、
基本的に問題はないのだが、果たして”教育的”にどうなのか?
「いくら英語一本で、文系私大に進もうと思ってるからといっても、
高校の数学や理科の勉強がこれで終わりって・・・なんか変かも?」
「これじゃ、知識っていうか、考え方が・・・偏らないのかなぁ」
ごもっとも、ごもっとも。
おっしゃることはよくわかる。
思わず、保護者目線で(自分の子どもをどうすんねん・・・と)考えたとき、
この意見に頷いてしまった。
しかしその一方で、教員という立場で考えてみると、学校の方針もなるほど
至極当然というか、大いに納得できることだ。
際だった特徴を出しつつ、入試に向けて、できるだけ無駄を省いた学習を・・・
という思考パターンは、定番中の定番といえるだろう。
「同じ高校生でも、勉強する内容は全然違うんやね」
それぞれのコースで違った科目を習っているだけでなく、同じ科目名が
ついていても、内容やレベルはいろいろなわけで、それこそ千差万別だ。
おまけに、有名大学の付属高校や教育特区制度を利用してつくられた学校
など、およそ他の高校とは比べものにならない設備、環境、教授陣で教育を
行っているところもある。
大学顔負けの高度な学習、学外の一流機関と連携した取り組み、などなど、
その資金力と人脈、組織的なバックボーンを最大限に利用して運営される
学校もある。
収入の違いによって生活レベルが違う・・・いわゆる「格差社会」と同じことが、
学校あるいはそこに通う子どもたちの教育環境にも起こっている。
何が一番いいかなんて、その答えを求めること自体、意味のない話だろう。
自分の信念に問うてみて、自分がよいと思うから「いいのだ」!

コメントする