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2007年09月12日

●前向きな心で、ひたむきに挑戦

昨日(11日)の日本経済新聞の広告の中で、
僕の一番好きなビール「スーパードライ」の発売元、
アサヒビールの荻田伍(おぎたひとし)社長が、
若者たちに向けて、こんなメッセージを贈っています。

私が大学を出たのは「昭和四十年不況」といわれた就職難の時期でした。
実は最初からビール会社を志望していたのではなく、
当時の基幹産業だった製鉄会社をまず受けに行きました。
ところが「優」の数が足りなかった(成績がよくなかった)のでしょうか。
残念ながら、却下されてしまいました。

その後、当時「アサヒスタイニー」という商品が話題となっていた
アサヒビールが入社試験をしていることを知り、仲間たちと連れだって
受けに行きました。
当時の初任給は2万円弱で、ビール1ぴんがおよそ120円。
ビールは学生にはめったに口にできない、あこがれの商品でした。

入社して3年間は本社勤務で、後はずっと営業現場です。
そこから約20年間、「スーパードライ」がヒットする1980年代後半まで、
会社全体が非常に厳しい道筋をたどる状況下での営業でした。
シェアは下がり続ける、予算は達成できない、
上司からは毎日きつく叱咤(しった)される・・・。

いくら頑張っても売れない現実ほど、営業にとってつらいことはありません。
同僚と会社に向かう途中で、「もう今日は行くのをやめよう」と
引き返したこともありました。
ただ幸いなことに、扱っている商品がビールということに助けられました。
仕事が終われば「今日も、行くか」と誘い合い、仲間と語り合いながら
ビールを飲んだものです。

そんな若いころ、転機となったのが社内研修で聞いた一言です。
「すべての行動が心の持ち方から表れる」。
つまりどんな状況でも、そこで自分がどう思うかによって行動は全く違ってくる
ということです。

例えば営業活動で「この人には会いたくないな」と思っている相手がいたとしたら、
会えそうもない時間に訪ねるという行動になってしまうのです。
そして会社に戻って、「あのお得意先はいつも忙しくて、今日も会えませんでした」
なんて報告をする。これを何回繰り返しても、結果が出るはずはありません。

「自分のことを好きになってもらいたい」「商品の良さを知ってもらいたい」
という考えが先にあれば、
「どうすれば会えるのか」「どんな提案をすれば受け入れてもらえるか」と
相手のことをよく研究するようになり、それが新しい行動を起こさせるのです。

つらいときにマィナスの考えを持つと、ますます深みにはまってしまいます。
良い方向に進む道筋は、プラスに考えたときに初めて表れる。
要は心の持ち方です。

そうした「思い」から出発した小さな成功を重ねていくことが、
必ず仕事の自信に結び付いていきます。
今の若い世代の人たちは、豊かなモノや情報、
そしてさまざまな選択肢に恵まれています。
ただそうした環境にあるだけに、「ひた向きに打ち込む」ことの大切さを
見過ごしているようにも思えます。

最初から直感的に好きと思えることだけが、
自分の可能性を伸ばしてくれるわけではありません。
仕事が面白くない、自分がやりたいことではないと感じることは
当たり前のようにあるでしょう。
でもそんな目先のズレだけで、自分の可能性を見捨ててしまうのは
もったいない。
与えられた仕事を何でもチャンスだととらえ、ひた向きに挑戦していけば、
思いもよらない可能性が開くことだって多いのです。

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