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2007年04月06日

●いのち

今日は、新入生事前登校日。
自分のクラスの生徒と、初めて対面する日だ。

とはいっても、受け持つクラスは中高一貫コースなので、
ついこの間まで中学3年生だった生徒たちだし、
お互いに知っている間柄ではある・・・。

でも、教科担当として授業を教えていた時と担任とでは、
その位置づけも意識もまるで違うので、
新たな気分で対面することには変わりない。

担任になると、絶対にすると決めていることのひとつ、
それは毎日”学級通信”を発行すること。

記念すべき第1号を、今日発行した。

その中で紹介した、4月5日(木)付 朝日新聞:朝刊「天声人語」。

この季節にふさわしい、ステキな話なので皆さんにも紹介したい。

     ◇      ◇      ◇      ◇      ◇

 こんなニュースを読むと、
 生命を「いのち」と平仮名で書いてみたくなる。
 体重わずか265グラムで生まれた女の赤ちゃんが、
 無事に育って東京の慶応大病院を退院した。
 日本ではこれまでで最も小さく、世界でも2番目という。

 予定より15週早く生まれた。
 体の機能が未熟だったため人工呼吸器をつけ、
 へその緒の血管から栄養の点滴を受けた。
 いまは自分でミルクを飲めるようになり、
 体重も3000グラムに増えた。

 生まれたとき、どれほど小さかったのか。
 試しに手元のバナナをはかりに載せると、
 ほぼ同じ260グラムである。
 たったこれだけの重さに人間の生命が宿り、
 消えることなく育っていった。
 小さな「いのち」のたくましさに、粛然となる。

 赤ちゃんには不思議な力があるらしい。
 作家の大庭みな子さんは育児体験をもとに、
 「放っておけば死んでしまうはかなさと哀れさで、
 親の中から信じられない力 を引き出す」
 と随筆に書いた。
 わけても265グラムのはかなさは、
 医師や看護師から、並々ならぬ力を引き出したことだろう。

 退院していった赤ちゃんに、高階杞一さんの詩の一節が重なる。
 〈……今から何十億年か前 そんな遠い昔からの約束のように
 今 ぼくが ぼくという形になって ここにいる ふしぎだ〉。
 高階さんは息子を3歳で亡くした悲しみを胸に、
 いのちの言葉を紡いできた。

 新しい学年の始まる季節。
 自分も、まわりの友だちも、みんな遠い昔からの約束のように、
 学校に、クラスに集う。
 一人ひとり、一つずつ、いのちを持って。

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